介護士の勤務先と言えば、老人ホームなどの高齢者入所施設を思い浮かべる人が多いでしょう。こうした24時間体制の入居施設で働く介護士は、常勤の場合だと夜勤のある交代制のもと不規則なシフトをこなす必要があります。子育て中の介護士は、我が子を保育園や託児所に預けて介護の仕事をすることになりますが、日中しか子どもを預けられない保育施設が多いため、夜勤の間は親族や知り合いに預ける選択肢を取っている人もいます。子どもを預けられる親族や知り合いがいなければ、夜勤を免れない入居施設に勤めることは難しいといえます。
しかし、育児中の介護士も安心して働けるように、託児所を設ける現場も増えてきました。介護施設から近い場所に、託児所を確保するケースもあります。託児所によっては夜間保育にも対応しており、介護士が夜勤中も子どもを預けられるようにしています。また、介護の職場は、老人ホームといった入居施設だけではなくデイサービスもあります。デイサービスは、高齢者や障がい者を自宅へ迎えに行き、朝から夕方まで日帰りで介護サービスを行う施設です。原則として勤務は日中だけで、夜勤はありません。訪問介護や訪問入浴サービスも同様で、利用者の居宅を訪問するのはほとんどの場合日中に限られ、夜間サービスを行うことは滅多にないのが特徴です。訪問後は事業所に戻って事務処理作業を行うこともあるが、定時に退勤することは難しくありません。こうした介護現場であれば、子どもを日中だけ預けて働けるので、子育て中の介護士も夜間の預け先を心配することなく勤務できるでしょう。